夜間、トイレに何度も起きる(夜間頻尿)
夜間頻尿とは、夜間排尿のために1回以上起きなければならない症状とされています。 40歳以上の方を対象とした調査によると、様々な排尿症状のうち、夜間頻尿は生活上最も困る症状であると報告されています(下図)。

【夜間頻尿の原因】
①夜間多尿
夜間の尿量が多く、1日尿量の約1/3以上を占める場合を指します。
原因として、糖尿病、高血圧、心不全、腎機能障害、尿崩症、水分の過剰摂取などが挙げられます。②膀胱容量の減少
膀胱に尿をためることができず、1回の排尿量が少ない場合です。
原因として、過活動膀胱、膀胱炎、前立腺炎や、脳梗塞、脳出血などの脳血管障害、パーキンソン病などの神経変性疾患などが挙げられます。③睡眠障害
不眠症や睡眠時無呼吸などにより、眠りが浅くて、目が覚めてしまう、目が覚めたついでにトイレに行く症状です。
以上のように、夜間頻尿の原因は様々あり、それぞれ治療法も異なっています。
鑑別の方法として、最も有用で、自宅でも可能な手段が排尿日誌です。
朝起きてから翌日朝まで、排尿した時刻と、目盛りのついたコップで測定した排尿量を記録するものです。
これにより1日および夜間排尿量、排尿回数、1回排尿量などを把握することができます。
また、起床、就寝時刻や飲水量も記録することでより詳細な情報を得ることができます。
【治療】
糖尿病、高血圧、前立腺肥大症、過活動膀胱などの基礎疾患があれば、その治療をおこないます。
睡眠障害があれば、まず、睡眠のリズムの改善をはかり、状況に応じ睡眠薬の使用も検討します。
水分の過剰摂取があれば、適切な飲水指導をおこないます。血液をさらさらにするため、なるべく水分を取ることが体に良いと誤った指導を受けておられる方が多いようですが、水分を多量に摂取しても梗塞の予防になる根拠はありません。ただし、必要以上に水分を制限して脱水になることはよくありません。のどが乾いたら水分摂取をしてください。