精液が赤い、茶色っぽい(血精液症)
精液に血液が混入した状態を血精液症と呼び、精液が赤くなります。出血の時期が古いと茶色っぽくなったり、血液の塊が混じることもあります。精液は大部分が精のうや前立腺からの分泌液ですので、出血部位も多くの場合、精のうまたは前立腺です。
原因
精のうや前立腺の炎症が多く、まれに、精巣、精のう、前立腺の腫瘍、のう胞、結石などが原因となる場合があります。多くの場合は検査でも異常が認めらません。
診断
まず、検尿で血尿がないかを確認します。次に超音波検査で、前立腺や精のう、膀胱などに異常がないかを確かめます。もし、異常が疑われれば、CTやMRIなどでさらに詳しく調べます。中高年以上の方では、前立腺がんの有無を調べるため、PSAという腫瘍マーカーの採血を行います。ただし、血精液症で、がんが見つかる確率は高くありませんので、あまり心配することはありません。
治療
原因が特定された場合、その治療を行います。精のうや前立腺に炎症が疑われた場合、抗菌薬や消炎鎮痛剤などで治療します。出血が続く場合、止血剤を投与する場合もあります。